収益不動産の相続トラブルのための無料法律相談

次の様な状況の方はすぐにお問合せください。

遺産の正確な内容・賃料の情報を教えてもらえない。

相続税申告のために税理士が作成した資料を基に自分の取り分が決められている。

不動産の評価額がおかしい。

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収益不動産の相続トラブルで遺産調査後にとるべき対応は次の3つです。

 収益不動産の相続トラブルは、この3つが大きな問題点となります。そして、これらの3つの問題を片付ければほぼ解決します。
 以下では、収益不動産の相続トラブルの柱である上記の3つの問題点に関するする実務的な情報を記載しています。実際に、収益不動産の相続トラブルにお悩みの方はご一読ください。

読むべき方
収益不動産の相続トラブルに関し、遺産の情報がなく、対処法に困っている方
POINT
1.収益不動産の相続トラブルにおける3つの悩み
2.収益不動産の相続トラブルから派生する3つの問題
3.収益不動産の相続トラブルの3つの落し穴
4.相続弁護士インタビュー 収益不動産の相続トラブル解決のポイント

収益不動産の相続トラブルにおける3つの悩み

何から手をつければいいか
見当がつかない
遺産の具体的な内容や
収益不動産の管理状況が
がわからない
相続トラブルについて
相談できる専門家がいない

“何から手をつければいいか見当がつかない。”

不慣れな相続トラブルで、相続人との協議以外に、賃貸物件の管理、金融機関との交渉、相続税申告への対応を迫られ大混乱に陥ってしまいます。
一般の方の場合、相続の当事者になることは多くありませんし、相続トラブルともなれば、初めての経験という方が殆どです。しかも、収益不動産の相続の場合、一般的な相続と比べると財産の種類が多い上、相続人間だけでなく、賃借人や借入がある場合は債権者である金融機関への対応もしなければなりません。その上、相続税の申告をしなければならないとなると対処することが難しく「何から手をつければいいか見当がつかない」という状態になってしまいます。

“遺産の具体的な内容や収益不動産の管理状況がわからない。”

遺産の情報に詳しい相続人からの情報に頼るだけでは相手の提案に従わざるを得なくなってしまいます。
収益不動産の相続のようなケースは、特定の相続人が被相続人の生前から、財産管理に関与したり、財産管理を一任されていることが多くあります。
 このようなケースで、相続トラブルになると、財産管理に関与していた相続人が遺産に関する資料を独占して、他の相続人に開示しないという対応をとることがあるため「遺産の具体的な内容がわからない」ということになりがちです。

“収益不動産の相続トラブルについて相談できる専門家がいない。”

いままで依頼していた税理士や司法書士などの専門家が味方をしてくれるとは限りません。

 遺産の具体的内容がわからないだけでも、相続人間に情報格差があるため、情報がない相続人は大変ですが、その上、情報を持っている側の相続人から一方的な内容での遺産分割(又は遺留分の合意)を求められると更に大変です。

 情報を持っている側の相続人は、遺産の詳細は開示しないのに、大まかな遺産の内容だけ開示したり、よく根拠の分からない代償金を提示して、これで合意しろと言ってきます。このような提案は納得できないので拒絶すると、今度は、「相続をモメさせるもりか!」などと非難されたりします。

 そこで、遺産分割にどう対応したらいいかを専門家に相談しようとしても、実は、被相続人の財産管理に関与していなかった相続人には、
「相続トラブルについて相談できる専門家がいない」
ということが多々あります。

 収益不動産の相続のようなケースでは、被相続人の生前から、確定申告や不動産の登記などで税理士や司法書士との付き合いがありますが、被相続人が生前つきあっていた税理士や司法書士は、被相続人の財産管理に関与していた相続人とも付き合いがあるので、他の相続人の味方はしてくれません。

 では、他に相談できる専門家の知り合いがいるかというと、一部の例外を除いて、そのような知り合いはいないことが大半です。他方で、遺産の情報を持っている相続人は従前から付き合いのある税理士や司法書士などの専門家のアドバイスを受けることができるという情報格差が生まれます。

 このような状況が積み重なって、遺産の情報と知識をもった相続人の提案に抵抗できず、不利な遺産分割などに応じざるを得ないという事例がたくさんあります。

 このように非常に悩ましい収益不動産の相続トラブルですが、遺産分割からいくつも問題が派生し、遺産分割だけを解決しても収益不動産の相続トラブルが全て解決とならない難しさがあるのです。

収益不動産の相続トラブルで
遺産分割から派生する3つの問題

/ 問題その1 /
収益物件の管理・賃料回収

収益不動産の遺産分割では賃貸物件の管理と賃料の回収を遺産分割と同時並行で行う必要があります。

 収益不動産の相続トラブルといっても相続であることに変わりはありませんので、解決すべき問題の中心は遺産分割・遺留分の問題ということになります。もっとも、一般的な相続であれば遺産分割・遺留分の問題を解決すれば一件落着となるのですが、収益不動産の相続の場合はそうはいきません。

 相続が発生した場合、原則として遺産は、遺言がなければ法定相続分(遺言で相続分が指定されている場合は指定された相続分)で共有になります。この共有状態は、遺産分割で共有状態が解消されるまで続きます。そうすると、遺産分割が完了するまでの間、遺産の収益不動産は、相続人全員で共有物として管理などを行う必要がありますし、賃料は各相続人が相続分に応じて取得することができます。

 遺産分割未了の間の収益不動産の法律関係は上記のとおりなのですが、なかなか理屈通りにならないのが現実であり、相続トラブルという状況が加わればなおさらです。

 よくあるケースとしては、被相続人の財産管理に関与していた相続人が賃料の振込先口座の通帳、キャッシュカード等を管理して賃料を独占し、他の相続人に賃料を分配しないということ、賃借人(テナントや居住者)との交渉や不動産の修繕などを独断で行い他の相続人に詳細を開示しないということがあります。

 このような対応が不当なことは明らかなのですが、事実上でも賃料と管理を独占することで他の相続人に対して有利な立場を確保しようとする相続人はままみられます。

/ 問題その2 /
相続税の申告・納税

収益不動産の遺産分割では相続税等の税務申告・納税のための協議が必要になります。

 遺産に収益不動産がある場合、相続税の申告が必要になるケースがほとんどといっていいでしょう。相続税の申告自体は、必要な資料が揃えることができれば、税理士に依頼して特に問題なくすませることができます。

 問題は必要な資料を揃えることができるか、です。

 上記のとおり、遺産の情報や資料は、被相続人の財産管理に関与していた相続人が独占していますので、相続税の申告に必要な資料を揃えるにはこの相続人に協力してもらう必要があります。そのため、必要資料の提供のために協議をすることになりますが、この際、資料を持っている相続人が自己の有利な立場を利用して、他の相続人にとって不利な遺産分割を押し付けることがあります。

 このような要求に対応しながら、相続税の申告に必要な資料を確保していくという交渉をすることが必要になります。

 また、収益不動産が遺産にある場合は、遺産分割が未了の間でも、概ね相続開始後4か月後に準確定申告、翌年度から確定申告を行う必要があり、その都度、申告に必要な資料を確保するための協議をすることになります。

 更に、深刻なのは相続税の納税の問題です。

 相続税を納税する際、通常は、遺産に含まれる預貯金が原資になります。相続人間で相続トラブルになっていても、通常は、納税という点では利害が一致しているので、納税原資分は一部分割をして預貯金を解約することができます。ところが、特定の相続人が預貯金等を生前贈与されていたり、遺言により預貯金を多く相続している場合などは、必ずしも利害が一致しないため納税資金の確保が難しいケースがあります。

 特に、平成28年12月18日に預貯金に関する最高裁の判例が変更され、従前可能であった相続人が個別に預貯金の払い戻しを受けるという方法がとれなくなったことがより問題を難しくしています。従前から納税資金に不安を抱えた相続人が不利な遺産分割に応じてしまうという問題がありましたが、今後、このような事例が増加することが懸念されます。

 東京家裁では、このようなケースに対応するために従前はほとんど利用されていなかった仮分割の仮処分を積極的に利用する方向で運用を変更しているようですが、相続人本人が気軽に利用することは事実上困難ですので、納税資金の問題は依然として残っていると思われます。

/ 問題その3 /
融資・保証金・建設協力金の処理

収益不動産の遺産分割では融資・保証金・建設協力金等の相続債務の承継について債権者・相続人との協議が必要になります。

 一般的には融資・保証金等の相続債務は遺産分割の対象にならないと言われています。これは、金銭債務は相続開始と同時に法定相続分により各相続人に承継されているから遺産分割の余地がないと説明されています。一般的な相続の場合、相続債務の額もそれほど多額になりませんし、また、相続債務が特定の遺産と結びついているということもありませんので、法定相続分で各相続人が承継するという結論で問題はないことが多いと思われます。

 他方で収益不動産の相続の場合は事情が異なります。

 収益不動産の場合、物件購入時に抵当権を設定して融資を受ける、収益不動産(建物)建設時に入居予定テナントから建設協力金を受領する、入居したテナント等から保証金を預かる等で特定の収益不動産と結びついた債務が存在します。このような債務は、今後の返済等の問題もあるので、収益不動産を取得した相続人が全額承継するという処理をする必要があります。また、債務の承継については、相続人間で合意しただけでは、債権者には効力が及ばないことから、可能な限り、債権者との間でも合意をしておく必要があります。

 収益不動産の相続においては、相続人間の内部的な債務承継と債権者との対外的な債務の承継の両者について処理をすることが必要になります。

– summary –

まとめ

収益不動産の相続トラブルでは、遺産分割に加えて

  1. 遺産分割が完了するまで収益不動産を共有物として管理すること
  2. 相続税の申告・納税についても相続人間で交渉をすること
  3. 融資・保証金等の相続債務は、相続人、債権者それぞれとの間で処理すること

が必要になります。

収益不動産の相続トラブルでよくある3つの落とし穴

 ここまでは、収益不動産の相続トラブルは遺産分割以外にも解決すべき問題があるということをご説明しましたが、収益不動産の相続トラブルの本丸である遺産分割にも難しい問題があります。以下では、収益不動産の相続トラブルにおいて、被相続人の財産の管理に関与していた側の相続人から提示される遺産分割案によくある落とし穴をご紹介します。

収益不動産の遺産分割では収益不動産の評価(時価)と相続税申告評価が乖離していることを知らないと落とし穴に嵌まります。

 遺産分割では、各相続人に相続分がありそれぞれ一定の遺産を取得できるのが原則です。そうすると、遺産分割においては、他の相続人に遺産を取得させないというよりも、いかに有利に遺産を取得するかという点に関心が集中します。
具体的には、自分が取得する遺産は低く評価するということです。この傾向は、特定の相続人が遺産の大半を取得して、他の相続人に代償金を支払うという場合に顕著です。

 そして、この遺産を低く評価する傾向と相続税申告時の収益不動産の評価が結びついて、3つの落とし穴が仕掛けられることになります。

/ 落し穴その1 /
不動産評価の落とし穴

 先程説明したとおり、収益不動産の相続の場合その殆どで相続税申告をすることになりますが、相続税申告の際、遺産に含まれる不動産はすべて相続税申告のルールにしたがって評価されることになります。そのため、遺産分割の際の不動産の評価も相続税申告時の評価を採用しようという提案がなされることがあります。

 相続税申告時の評価を採用しようという提案は、専ら収益不動産を取得しようという側からなされます。理由は明確で、相続税申告の評価のベースになる路線価は公示地価の80%程度をめどに設定されておりいわゆる時価よりも割安に設定されています。

 また、相続税の申告においては、小規模宅地等の特例に代表される不動産の評価を減額する特例が数多く存在していますので、もともと路線価をベースに算定された評価額がさらに減額されています。

 このように相続税申告時の評価額は時価とはかけ離れた金額であることが多いのですが、一般の方は必ずしも不動産の評価に詳しいわけではないので、「税務署が認めた評価だから適正だろう」と受け入れてしまうことが珍しくありません。この結果、法定相続分に相当する代償金を受け取ったつもりが、法定相続分を大きく割り込んだ代償金を受領しただけだったということになりかねません。

 収益不動産の評価に関して、相続税申告時の評価が登場したら要注意です。

土地評価の基準

特徴等
固定資産税評価地方税法388条1項に基づき定められた固定資産評価基準に則り、算定された不動産の評価額です。固定資産税を課税することを目的とする評価額であり、公示地価の7割を目途に設定されています。
相続税路線価相続税申告時に遺産に含まれる土地の評価額を算定することを目的として設定された評価額です。公示地価の8割を目途に㎡単価が設定されています。
公示地価地価公示法に基づき土地鑑定員会が毎年1月1日時点の標準地の正常な価格として公表される土地の価格です。公示地価は適正な地価形成に寄与することを目的としているため、固定資産評価額や相続税路線価に比べて実勢価格に近い評価額と言えます。
基準地価国土利用計画法施行令9条に基づき各都道府県が7月1日時点の基準値の地価を評価して公表している土地の価格です。実際上、公示地価の標準値と基準地価の基準値の価格は似通っており、実務的には、両者を併せて参照しています。固定資産評価額や相続税路線価に比べて実勢価格に近いという点も公示地価と同様です。
実勢価格当該不動産が市場で取引される金額です。上記の各評価のように法律上の根拠があるわけではなく、取引市場で形成される「相場」の金額と言えるでしょう。

相続税申告評価の落とし穴

評価基準問題点
土地相続税路線価公示地価の7割を目途に㎡単価が設定されており、そもそも時価より割安な単価設定がされている事例が多くあります。
小規模宅地等の特例生活の本拠である自宅を確保する等の政策的な観点から相続税を引き下げるために設定された特例のため、客観的な不動産評価額を算定するために考慮すべき要素ではありません。
貸家建付地不動産鑑定等の時価の算定においては採用されていない、相続税法独自の概念のため、遺産分割・遺留分の問題において、客観的な不動産評価額を算定するために考慮する合理性はありません。
建物固定資産評価額同一の建物を再度建築する場合、どの程度の費用がかかるかという観点から建物の評価額を算定する方法(再建築価格方式)により算定されているため、建物の立地、眺望等の価値は反映されていません。そのため、実勢価格の5割ないしそれ以下の評価額が設定されることもあります。
/ 落し穴その2 /
株式評価の落とし穴

 収益不動産の相続なんだから株式は関係ないんじゃない?と思われるかもしれませんが、収益不動産の相続では、株式は関係大ありでして、その評価は非常に重要な問題です。

 収益不動産の収入が増加した場合の節税策として法人化をするということが一般的に行われています。法人化した場合、収益不動産は法人の所有になるため、遺産には含まれません。その代わり、設立した法人の株式(合同会社の場合は持分)が遺産に含まれることになります。

 そこで、株式の評価という問題がでてくるわけです。

 そして、株式の評価でも不動産の評価と同様、相続税申告の評価が登場します。一般の方にとって、節税目的で設立された非上場会社の株式の価値は、不動産以上に見当もつかないものですので、無理もありません。
 ところが、相続税申告における株式の評価も不動産の評価同様、遺産分割(遺留分)における時価とかけ離れた評価がなされているケースが珍しくありません。実際に相続税申告時に1株約2万円の評価だったものが、遺産分割時に評価を見直したところ1株約7万円との評価がされた事例がありました。

 このように収益不動産を所有する会社の株式の評価は、適正な評価が難しく、相続税申告時の評価を鵜呑みにすると、大幅に取得額が減少してしまう恐れがあります。

 株式が遺産に含まれる場合、収益不動産の評価同様、要注意です。

/ 落し穴その3 /
相続債務の落とし穴

 三つ目の落とし穴は相続債務です。相続債務については、収益不動産の相続の場合、融資・保証金等の相続債務があり、この問題も遺産分割と併せて解決する必要があることはすでにご説明しました。そのため、遺産分割や遺留分の協議の際、相続債務の扱いについて協議することになるのです。

 この際、よくあるのが、収益不動産を相続する相続人が債務も相続することを前提として、収益不動産の評価額から債務を差し引くという主張です。相続債務は相続人に法定相続分で帰属していますが、これを代わりに払ってくれるというのですから、一見とても親切な提案にも感じます。

 しかし、すでにお気づきの方もいるかもしれませんが、この場合の収益不動産の評価額は相続税申告時の評価とされていることが大半です。他方で、債務の評価額は額面金額以外ありえませんので、時価よりも安く評価した収益不動産の評価額から時価の債務を差し引くことになり、債務控除後の収益不動産の評価額は相当低額になってしまします。

 このような提案にうかつに応じてしまうと、意図せずして相続分を大幅に減らされてしまいます。

 相続債務を控除するという提案があった場合は、要注意です。

– summary –

まとめ

収益不動産と株式の評価で相続税申告時の評価が提案されたら要注意

相続弁護士インタビュー

弁護士法人Bolero代表弁護士の小池智康と申します。
収益不動産の相続トラブル.comをご覧いただきありがとうございます。

弁護士法人Boleroは相続案件が受任案件の9割以上を占める相続特化型の法律事務所です。弁護士法人Boleroの特徴的な点は、相続に特化した上で、「攻める」側の代理人として実績を積んできているという点です。

「攻める」側とは、被相続人の財産管理に関与していなかったことから、遺産に関する情報・資料がない、被相続人が付き合いのあった専門家にも相談できない、収益不動産の相続トラブルに費やせる費用の準備ができていないという相続人の側を指しています。

「攻める」と言えば聞こえはいいですが、「攻める」側の相続人は、「守る」側の相続人にくらべて圧倒的に不利な状況にあるため、ある意味で攻めざるを得ない立場におかれていると言えます。

弁護士法人Boleroは、このような不利な立場にある「攻める」側の案件を数多く受任し、遺産の調査を尽くし、法的手続を駆使して解決に導いてきました。

収益不動産の相続トラブルでお悩みの方はお気軽に弁護士法人Boleroにご相談ください。

弁護士が扱う案件に全く同じ案件はありませんが、相続の紛争案件の解決を積みかさねるなかで一定の押さえるべきポイントというものは見えてきます。

そこで、以下では、収益不動産の相続トラブルに対処するポイントをいくつかご紹介したいと思います。

/ その1 /

収益不動産の相続トラブルは「攻める」側と「守る」側という構図があります。

 被相続人が収益不動産を所有している場合、徐々に管理が難しくなり特定の相続が管理に関与するようになります。このような相続人は、遺産に関する情報・資料、専門家とのネットワーク、収益不動産の相続トラブルに対応する費用の準備を事前に行うことができますので、相続開始前に有利なポジションを確保しており、相続開始後は、この有利なポジションを「守る」ことが主要な目的になります。

 具体的には、遺言がない遺産分割の場合であれば、他の相続人が遺産の資料・情報を持っていないことを利用して遺産の内容をあいまいにしたり、自己に有利な不動産の評価額を主張して、代償分割で収益不動産を取得しようとしたりします。

 これに対して、「攻める」側は、遺産の内容を調査して、分割の対象となる遺産の範囲や評価額を明らかにしなければ、「守る」側のいいなりでことがすすんでしまいます。

 「攻める」側の相続人は、自らの権利を実現するために覚悟をもって調停・審判、民事訴訟等の裁判手続に取り組む必要があります。

/ その2/

「攻める」側は自ら遺産を調査し、積極的に法的手段をとらなければ適正な遺産の分配を受けることはできません。

 遺産の調査が必要という説明をすると、情報・資料を持っている相続人に出させればいいのではないですか、との質問を受けることがあります。もちろん、実際の事件処理において、情報・資料を有している相続人に対して開示を求めますが、これに依存することは危険です。他の相続人から開示された遺産の情報がすべてである保証はありません。むしろ、開示する側にとって不利な情報や遺産に含まれるか、特別受益にあたるかなどの判断で見解が分かれるものについては開示されないのが当たり前と考えた方がいいでしょう。

 収益不動産の相続トラブルでは、「攻める」側は自ら積極的に遺産の調査を行い、他の相続人から開示を受けた情報・資料を基に更に調査を行い、隠匿された遺産を探し出すというくらいの心構えが必要です。他の相続人から開示された資料を無批判に採用してはいけません。

 「攻める」側に積極的な姿勢が求められるのは、遺産の調査だけではなく、解決に向けた協議・法的手続についても同様です。

 「攻める」側は、遺産調査の結果を基に、遺産分割案を提示し、話し合いが進まなければ遺産分割調停を申し立てるなど積極的に法的な手続を進めていかなければなりません。「守る」側は、「攻める」側が遺産の調査を終えた段階では、遺産分割を進めるより、他の相続人の相続分を減らすために多岐にわたる主張をしたり、引き延ばしをして粘り勝ちをねらってきますので、「攻める」側はこのような抵抗を排除して、遺産分割により適正な遺産の分配を実現しなければなりません。そのため「攻める」側は積極的に法的手続を進めていく姿勢が求められるのです。

/ その3 /

収益不動産の評価額を検討するには相続税における不動産評価に関する知識が不可欠です。

 収益不動産の相続トラブルにおいては、必ず不動産の評価額を検討することになります。不動産の評価方法については、当事者間で協議して合意する、合意ができなければ不動産鑑定を行うということになります。

 不動産鑑定については、費用の問題もあり積極的には行われないため、まずは当事者で協議をすることになりますが、協議をするにも基準となる評価額がないと協議がすすみません。そこで、相続税申告時の評価額が登場するわけです。

 相続税申告時の評価額は、当事者が悪気なく提示することもないわけではありませんが、多くは遺産分割を有利に進めたい相続人が税理士の協力を得て他の相続人に提示するという流れで行われています。

 実際、提示された相続税申告の資料(不動産評価の明細)をみると、土地の㎡単価、地形による補正(減額)などがされていて、もっともらしい評価額にみえてきます。

 しかし、よくよく相続税申告の資料をみていくと、小規模宅地等の特例が適用されていたり、収益不動産について貸家建付地の評価減がされていたり、タワーマンション程ではありませんが上層階のマンションがあきらかに時価を大幅にしたまわる固定資産評価額で評価されているということがあります。このようなことは、まれにあるというレベルではなく、相続税申告時の評価が主張された場合のほとんどでみられます。

 相続税申告時の不動産の評価は相続税法上は時価とされていますが、大量の申告事務を安定的に処理するため、そもそも控えめに評価がされています。そのうえ、各種の政策的な評価減額規定も存在しています。遺産分割において相続税申告時の評価を参考にするのであれば、このような点を考慮し、評価の減額規定の適用を排除して評価額を計算しなおすなどの対処が最低限必要です(そもそも路線価が時価と乖離しており、このような計算をしても相続税申告時の評価が参考に値しないケースもあります)。

 このように、収益不動産の評価を検討するには相続税申告における不動産評価に関する知識が不可欠になってきます。

/ その4/

収益不動産の相続トラブルにおける特別受益の調査は、不動産に関する相続税対策を念頭において行う必要があります。

 収益不動産を所有している方の相続に関する最大の関心時は相続税を減らすことです。相続税対策は、大まかに言えば、遺産に含まれる財産を減らすか、遺産に含まれる財産の評価額を下げるという作業です。

 そして、遺産に含まれる財産を減らす方法の典型が贈与です。贈与に関しては、贈与税が軽減される様々な規定があるため、これらの制度を利用して贈与税を軽減しつつ、遺産に含まれる財産を減らすという対策が行われることが一般的です。

 また、遺産に含まれる財産の評価を下げる場合も、単純にアパート・マンションを建てて貸家建付地の評価減を利用するだけでなく、相続人が遺産に含まれる土地に借地権・使用借権を設定することで実質的に土地の価値の一部が移転するような方法、これに資産管理会社が組み合わされる場合等様々なパターンがあります。

 特別受益の有無を調査するには、これらの相続税対策のパターンを念頭において、目の前の事例ではどのような相続税対策が適切かを想定しながら調査を進めることが必要です。

 収益不動産の相続トラブルで特別受益の調査を行うには、不動産の相続税対策の知識が不可欠です。

/ その5 /

収益不動産の相続トラブルの解決を任せるには弁護士との相性も大切です。

 ここまで目を通していただくと、収益不動産の相続トラブルを扱う弁護士は、相続税申告時の不動産評価や相続税対策についての知識が必要であることがお分かりいただけたと思います。

 ただし、これだけでは十分ではありません。

 相続トラブルの大きな特徴として、事案にもっとも詳しい当事者である被相続人が亡くなっているため、被相続人に直接事情を確認することができないということがあります。これは、不動産の明渡し事件や売掛金を回収する事件など通常の事件では、当事者から事情を確認できることと比較すると、事実関係を解明することを難しくする要素です。

 そのため、相続トラブルでは、相続人の方から時間をかけて事情を聞いたり、古い資料を探して貰ったりといったことが多くなります。そして、このような事情の確認や資料の確認をスムーズに行うには、依頼者と弁護士の相性というのはとても大切です。

 依頼者と弁護士の相性が悪いと、依頼者の方が遠慮をして余り弁護士に話しをしないということが起こり、結果的に弁護士が重要な事実を把握していなかったということになりかねません。

 法律的な問題は弁護士が対処しますが、事件の当事者はあくまで依頼者ですので、事件の解決には、依頼者と弁護士が二人三脚で対応することが重要です。

 相性は人間同士の問題ですから難しく考える必要はありません。一度会って話をしてみればなんとなく相性の善し悪しはわかります。弁護士選びは面倒ですが、大切なことですので、何人か候補の弁護士に会ってみることもいいと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

弁護士法人Boleroは収益不動産の相続で悩む皆様のご相談をおまちしております。

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弁護士費用

1.遺産分割

(1)着手金 30万円(消費税別)
(2)成功報酬

獲得した遺産の時価の額に次の割合を乗じた金額を成功報酬とします(消費税別)。

遺産の時価割合
~3000万円以下の部分10%
3000万円を超えて3億円以下の部分6%
3億円を超える部分4%

2.遺留分減殺請求

(1)着手金 30万円(消費税別)
(2)成功報酬

獲得した財産の時価の額に次の割合を乗じた金額を成功報酬とします(消費税別)。

遺産の時価割合
~3000万円以下の部分10%
3000万円を超えて3億円以下の部分6%
3億円を超える部分4%

3.収益不動産の賃料請求・管理に関する交渉・訴訟

(1)着手金 30万円~(消費税別)
(2)成功報酬

獲得した遺産の時価の額に次の割合を乗じた金額を成功報酬とします(消費税別)。

遺産の時価割合
~3000万円以下の部分10%
3000万円を超えて3億円以下の部分6%
3億円を超える部分3%

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(2)出張日当

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期日加算日当と出張日当が重複して発生する場合は、後者のみが発生します。